変化(Human eyes)

人の目は意識しないものを見ている。




人の脳は意識しないものを感じている。


テレビでよくあるクイズ。
ある一部分が徐々に変化してゆく静止画のムービー。
ただぼけーっと見ていても何が変わったのかわからない。
瞬間的に切り替われば、誰もがわかるのに、
ゆっくりした変化は非常にわかりにくい。
それでも変化は、確かに目に映っている。


見ているものは同じでも、
わかるまでの時間に個人差があり、
変化していないものが変化しているように見えたりもする。
意識の介在が見ているものに変化を生む。


人は脳でものを見る。
意識した瞬間に変化は初めて変化となる。
意識によって脳の画像処理は変化する。
脳は目に映る全てを見ているわけではない。
逆に言えば、常に最高の画像処理をすると人の脳は焼き切れる。
処理速度が上がると色が消えうせる、なんてのはよく聞く話だ。


意識が見ていないものは全て消えてしまうわけではない。
意識していない変化は、違和感として現れる。
何かおかしい、と感じたら、そこには必ず原因となるものがある。


絵も同じ。


何かおかしい部分には、不合理が隠れている。
それをつぶせば、完成度が少しずつ上がっていく。


誰も見ていないような細かい部分も、手を抜いてはいけない。
手を抜いたことに誰も気づかないかもしれないが、
手を抜いたことは確実に違和感として目に映っている。
意図的な違和感と、つぶしそこねた違和感の差も隠せない。
人の目と脳は恐ろしく高性能だ。


消失だけがHARDでGREAT出せません。
ボスケテ。